偏固
へんこ
一
考えがかたよっていて頑固なこと。偏屈
ロ
偏固(へんこ)と言う言葉は方言ではなく、ちゃんと辞書にも載っている言葉だが、関西では一般的に使用するが、他の地方の方が一般的に使用しているのはあまり聞いた事がないような気がする。それはさておき、宇治原さんはしばしば『菅は偏固だ』と言う。確かに、菅ちゃんは独特の感性を持ち合わせていて独自のこだわりを持っているから、時としては偏固と言われても仕方ないような時があるが…
あるとき、菅ちゃんの偏固エピソードとして、宇治原さんがこんな話をし始めた。
ロザンが仕事でとあるスタジオに入った時、二人とも一度席を外して戻ってくると、菅ちゃんの靴が帽子の上に載っている。地面に着くものを頭に載せるものの上に置くとはどういう事だと菅ちゃんがムッとしていると、そこにスタイリストさんが入ってきた。菅ちゃんはそのスタイリストさんに「靴を帽子の上に載せるなんてどういう事やねん!」と詰め寄る。しかし、スタイリストさんは笑いながら「また、そうやって私のせいにする。私やってませんよ」と答える。菅ちゃんは竹を割ったような性格で、こういう時に笑ってごまかしたりするのが一番嫌いだと知っている宇治原さんは、スタイリストさんの態度に菅がキレなければ良いがとハラハラしながらの菅ちゃんの方を見ると、なんだか菅ちゃんの様子がおかしい。不審に思っていると、菅ちゃんが突然「ごめんっ!靴載せたの俺やわ。」宇治原さんもスタイリストさんも絶句。
宇治原さんは「ついさっき自分がやった事をころっと忘れて、あそこまで他人を責められるなんて…。俺には信じられへん。やっぱり菅は偏固や…」と言う。この場合、宇治原さんが言う偏固とは本来の意味ではなく偏屈の部分が強い変人位の意味なのだろうか?私はむしろこのエピソードを聞いて偏固どころか、菅ちゃんの素直さに驚かされたのだが。
誰しも失敗をする事は多々あるが、その失敗を素直に認める事ができる人は少ない。ましてや、つい先ほどまで自信満々に相手を責めていたのに、その原因を自分が作ったと気づい時ら、とてもじゃないが気恥ずかしくて、素直に「ごめんなさい」と言える人は少ないのではないだろうか。こういう素直さも持ち合わせているから菅ちゃんは時に偏固と言われるような言動があっても人に愛されるのだろう。